ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

2017年ドラフト<東北楽天ゴールデンイーグルス編>

この年のイーグルスの指名は以下の通りでした。
(選手名の横の数値は、2019シーズン終了までの通算成績になります。)
そろそろ、一軍成績だけで語れる年ではなくなってきたので、2軍成績にも言及してまいります。

 

外れ 清宮幸太郎
外れ 村上宗隆
1位 近藤弘樹 38.1回
2位 岩見雅紀  0安打
3位 山崎剛  28安打
4位 渡邊佑樹  1回
5位 田中燿飛  0安打
6位 西巻賢二 19安打
7位 寺岡寛治  3回
育1 井手亮太郎 0回
育2 松本京志郎 0安打
育3 中村和希  0安打

 

1P=1安打=1回とすると、この年のドラフトはトータルで89.1Pになります。


この年のイーグルスの注目株は、3位山崎。2年目の昨季は1軍で30打席ながら、OPS.926の好成績を残しました。イーグルスの内野陣は、銀次・浅村・茂木・新加入の鈴木大地が基本線で、ここに2019年1位の小深田も加わっていますが、山崎からも目が離せません。ちなみに、登録名を本名の山崎剛から山崎幹史に改名しています。 

2017年ドラフト<読売ジャイアンツ編>

この年のジャイアンツの指名は以下の通りでした。
(選手名の横の数値は、2019シーズン終了までの通算成績になります。)
そろそろ、一軍成績だけで語れる年ではなくなってきたので、2軍成績にも言及してまいります。

 

外れ 清宮幸太郎
外れ 村上宗隆
1位 鍬原拓也  46.2回
2位 岸田行倫   0安打
3位 大城卓三 127安打
4位 北村拓己   0安打
5位 田中俊太  90安打
6位 若林晃弘  57安打
7位 村上海斗   0安打
8位 湯浅大    0安打
育1 比嘉賢伸   0安打
育2 山上信吾   0回
育3 笠井駿    0安打
育4 田中優大   0回
育5 広畑塁    0安打
育6 小山翔平   0安打
育7 折下光輝   0回
育8 荒井颯太   0安打

 

1P=1安打=1回とすると、この年のドラフトはトータルで320.2Pになります。

 

3位の大城は昨季、捕手で30試合スタメン、一塁手で42試合スタメンで出場しました。小林と炭谷というレベルの高い選手との正捕手争いをしていますが、打力では2人よりも上。原監督は今季は大城の捕手スタメンを増やすのではないかと思います。


さて、大城の陰にかくれていますが、2位の岸田も捕手です。昨季はファームで284打席に立ち、打.293 出.378 長.419 ops.797の成績を残しています。炭谷32歳、小林30歳、大城27歳に対して、岸田は23歳。岸田が正捕手の座をつかむと一気に若返りを図ることができます。とはいえ、炭谷も小林もまだまだ老け込む年でもない。ジャイアンツの正捕手争いは混沌としています。


さて、ジャイアンツでレギュラー争いがし烈なポジションと言えば、捕手ともうひとつ二塁手です。この年には二塁手のレギュラー候補が3人もいます。5位田中、6位若林に加えて、4位の北村です。この北村、昨季はファームで457打席に立ち、打.290 出.414 長.428 ops.843の好成績を残しています。二塁手のレギュラー候補は、吉川や山本もいますが、今季は北村がおもしろい存在になってくるのではないかと思います。

2017年ドラフト<オリックスバファローズ編>

この年のバファローズの指名は以下の通りでした。
(選手名の横の数値は、2019シーズン終了までの通算成績になります。)
そろそろ、一軍成績だけで語れる年ではなくなってきたので、2軍成績にも言及してまいります。

 

1位 田嶋大樹 118.1回(2球団競合)
2位 鈴木康平 109.2回
3位 福田周平 201安打
4位 本田仁海   0回
5位 西村凌   30安打
6位 西浦颯大  44安打
7位 廣澤伸哉   0安打
8位 山足達也  20安打
育1 稲富宏樹   0安打
育2 東晃平    0回
育3 比屋根彰人  0安打
育4 木須デソウザフェリペ 0安打

 

1P=1安打=1回とすると、この年のドラフトはトータルで523Pになります。


田嶋は高卒・社会人経由の左腕投手です。1年目の開幕ローテに入りますが、開幕から3か月で肘痛のため離脱し、復帰は2年目の6月になりました。3年目の今季こそはフル稼働といきたいところです。


2位の鈴木は登録名を「K-鈴木」にしています。1年目はわずかな1軍登板でしたが、2年目に19先発を果たしてブレイクしました。今季も田嶋と共に先発ローテ入りが期待されています。


3位の福田は1年目から二塁手として起用され、2年目にはレギュラーを手にしました。

2017年ドラフト<中日ドラゴンズ編>

この年のドラゴンズの指名は以下の通りでした。
(選手名の横の数値は、2019シーズン終了までの通算成績になります。)
そろそろ、一軍成績だけで語れる年ではなくなってきたので、2軍成績にも言及してまいります。

 

外れ 中村奨成
1位 鈴木博志 74回
2位 石川翔   1回
3位 高松渡   0安打
4位 清水達也 37.1回
5位 伊藤康祐  6安打
6位 山本拓実 47.1回
育1 大藏彰人  0回
育2 石田健人マルク 0回

 

1P=1安打=1回とすると、この年のドラフトはトータルで165.2Pになります。


1位の鈴木は、1年目から53登板して4勝6敗4セーブ12ホールドの成績を残しますが、防御率は4.41とやや安定感を欠きました。2年目はさらに安定感を失い、25登板に留まってしまいます。岩瀬以降、安定感あるクローザーがなかなか見つからないドラゴンズです。


注目は、6位の山本。身長167cmと小柄ですが、昨季は9登板(7先発)して3勝3敗、防御率2.98の好成績を残します。まだ20歳の高卒3年目の今季、どのような成績を残すか楽しみです。

2017年ドラフト<北海道日本ハムファイターズ編>

この年のファイターズの指名は以下の通りでした。
(選手名の横の数値は、2019シーズン終了までの通算成績になります。)
そろそろ、一軍成績だけで語れる年ではなくなってきたので、2軍成績にも言及してまいります。

 

1位 清宮幸太郎 83安打(7球団競合)
2位 西村天裕  67.2回
3位 田中瑛斗   2回
4位 難波侑平   0安打
5位 北浦竜次  18.1回
6位 鈴木遼太郎  2回
7位 宮台康平   4.2回

 

1P=1安打=1回とすると、この年のドラフトはトータルで177.2Pになります。


大谷翔平がMLB挑戦でチームからいなくなってしまうというタイミングで、7球団競合の清宮を引き当てるファイターズの強運は大したものです。その清宮、スワローズの村上があまりにもすごいので出遅れ感が出てしまいましたが、1年目で7本塁打・2年目で7本塁打の計14本塁打を放っており、高卒2年目としては上々の成績を残しています。一塁には中田がいるという状況で、どのポジションで出場させるかがチームの悩みの種になりそうですね。(この年齢でDHというのはないように思いますが、かといって外野守備は厳しそうです。)


2位の西村は1年目に26登板、2年目に35登板を果たします。まだ厳しい場面で投入される信用はないようですが、今季はさらに出番が増えるでしょうか。

2017年ドラフト<東京ヤクルトスワローズ編>

この年のスワローズの指名は以下の通りでした。
(選手名の横の数値は、2019シーズン終了までの通算成績になります。)
そろそろ、一軍成績だけで語れる年ではなくなってきたので、2軍成績にも言及してまいります。

 

外れ 清宮幸太郎
1位 村上宗隆 119安打(3球団競合)
2位 大下佑馬  85.1回
3位 蔵本治孝  12.2回
4位 塩見泰隆  17安打
5位 金久保優斗  0回
6位 宮本丈   15安打
7位 松本直樹  14安打
8位 沼田拓巳   1回

 

1P=1安打=1回とすると、この年のドラフトはトータルで264Pになります。


1位の村上は今のところ2017年ドラフトで最大のアタリですね。高卒2年目のシーズンで36本塁打を放つのはホンモノの予感がします。


2位の大下は1年目のシーズンは25登板で防御率3.09の好成績を残すのですが、2年目の昨季は数字を大きく落としてしまいました。今季は巻き返すことができるでしょうか。


注目は4位の塩見です。昨季は1軍では98打席で16安打の打率1割代でしたが、ファームで309打席に立ち、打.310 出.430 長.579 ops1.009 16本塁打の好成績を残しています。ドラフト4位ながら背番号9を与えられており、チームからの期待は高そうです。今季はバレンティンの移籍で外野が1枠空きましたので、塩見の出番が増えるのではないでしょうか。

2017年ドラフト<千葉ロッテマリーンズ編>

この年のマリーンズの指名は以下の通りでした。
(選手名の横の数値は、2019シーズン終了までの通算成績になります。)
そろそろ、一軍成績だけで語れる年ではなくなってきたので、2軍成績にも言及してまいります。

 

外れ 清宮幸太郎
1位 安田尚憲   8安打(3球団競合)
2位 藤岡裕大 189安打
3位 山本大貴   3回
4位 菅野剛士  36安打
5位 渡邉啓太  28回
6位 永野将司   8回
育1 和田康士朗  0安打
育2 森遼大朗   0回

 

1P=1安打=1回とすると、この年のドラフトはトータルで272Pになります。


この年のマリーンズの指名、最大の注目ポイントは1位の安田であろうと思います。まず、1年目は一軍で60打席(翌年以降の新人王受賞資格を失わないギリギリの打席数です。)を与えられ、一軍のレベルを体感して8安打を放ちます。2年目はもっぱらファームで腕を磨き、529打席に立ち、打.258 出.365 長.439 ops.804 19本塁打の成績を残します。長期的な視点で考えると、今季は一軍で出場させ続けるべきでしょうが、井口監督もそろそろAクラス入りの成果を残さないといけないという事情もあり、今季の安田の起用方針に注目です。


2位の藤岡は入団1年目から遊撃手のレギュラーを獲得し、143試合にフル出場します。2年目は怪我の影響で81試合の出場に留まりましたが、遊撃手のレギュラーに最も近い存在です。


4位の菅野は一軍での通算打率は1割代ですが、昨季はファームで333打席に立ち、打.300 出.379 長.460 ops.839 8本塁打の成績を残します。大卒で社会人野球経由なので、年齢はもう若くはない26歳です。今シーズンは1軍で爪痕を残したい、勝負のシーズンでしょう。

 

育成1位の和田は快足が売りの外野手。今シーズンは23盗塁を記録し、存在感をみせました。