ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

2018年ドラフト<野手ファーム成績編>

昨年度に続き、この年度も野手ファーム成績をまとめておこうかと思います。
ファームで2019年シーズンに300打席以上与えられた選手を中心に、名前・球団・打席数・OPS・BB/Kの順に記載しており、BB/Kの値でソートしています。
BB/K、つまり1回三振するまでに何個の四球を取るかを示す数値で選球眼の指標ですが、この数値が高いほど1軍で通用する可能性が高いと言われています。(OPSが高くてもBB/Kが低くミスの多い選手は、「二軍の帝王」化する可能性が高いです。)

 

<高卒選手>
山下 読売 育1 344 .843 .843
太田 オリ 1位 263 .743 .491
林  広島 3位 348 .674 .388
宜保 オリ 5位 417 .559 .382
野村 ハム 2位 307 .681 .319
小園 広島 1位 227 .605 .310
濱田 ヤク 4位 372 .710 .305
藤原 ロッ 1位 329 .619 .278
万波 ハム 4位 336 .742 .246
山口 ロッ 4位 310 .622 .225
根尾 中日 1位 444 .563 .220
小幡 阪神 2位 340 .541 .190
増田 読売 2位 (出場無し)

 

高卒1年目の成績ですので、分かってはいましたが全体的に酷いです。ただ一人、抜きんでた成績を残したのが、ジャイアンツの山下。「高校BIG3 根尾・小園・藤原」よりもずっと優れた成績を残しています。高卒1年目での支配下登録は球団史上初だそうですが、この成績ならば納得です。育成枠で獲れたというのは本当に幸運ですね。


さて、BIG3はというと、3人ともBB/Kが低く、プロのレベルへの適応に苦しんでいる様子がよくわかります。小園は1軍でも試合に出始めているのですが、まだまだ2軍でやることは多いように思えます。正遊撃手の田中の調子次第ですが、1軍で控えになるよりは2軍で修行させた方が良いように思えますね。


また、根尾や小園に近い評価を受けていた内野手が、太田椋。太田はBIG3よりも早くプロのレベルに適応し出したようです。また、万波はさすがのパワーですがまだまだ粗い。ここからどれくらいBB/Kを改善させていけるでしょうか。

 

<大卒選手>
頓宮 オリ 2位  94    .847 1.222
太田 楽天 2位 171 .749 .769
小郷 楽天 7位 232 .742 .647
大盛 広島 育1 325 .599 .500
正髄 広島 6位 374 .610 .435
伊藤 De 2位 331 .712 .358
中山 ヤク 2位 280 .726 .313

 

大卒選手では頓宮と太田光、2人の捕手に注目。バファローズの正捕手の若月は守備は一流ですが打撃は頼りない。ここで、打撃が魅力の頓宮が伸びてくると、一気にレギュラーを奪うかもしれません。また、イーグルスは嶋を放出したのは、太田光がイケるという自信を持ったからではないかと推測しています。チームが期待を寄せるのも納得の成績です。


伊藤は既に1軍にて57打席でOPS.929と、なかなかの成績を残しているのですが、2軍でも1軍と同じく三振の多い成績ですね。これが彼の持ち味なのかな… 中山も同じく、既に1軍にて100打席でOPS.795ですが、2軍でも1軍と同じく三振の多い成績です。

 

<大卒社会人選手>
吉田 ヤク 8位 355 .668 .651
松田 ロッ 7位 337 .650 .623
山野辺 西武 3位 346 .812 .491

 

大卒社会人では、山野辺への期待が大きいようです。12本塁打を放ってアピールしています。まだ、BB/Kが低いのですが、今季は1軍での出番はあるでしょうか。