ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

ドラフト1位指名<千葉ロッテマリーンズ編>

今回見ていくのは、千葉ロッテマリーンズの1位指名です。

2008 木村    87.2
2009 荻野   715
2010 伊志嶺  236
2011 藤岡   484.2
2012 松永   297
2013 石川   850.1
2014 中村   471
2015 平沢   108
2016 佐々木千 117.1
2017 安田     8
2018 藤原     2
2019 佐々木朗

 

1P=1安打=1回とすると、ドラフト1位指名選手が獲得したポイントは、トータルで3377Pになります。
野手6人に対して投手6人と、野手重視の比率です。マリーンズのドラフトというと、クジ運が強いというイメージがあります(ドラ1のクジは外しても、外れ1位でまた競合し、そこで当たりクジを引いています。)。なんと、木村・荻野・中村の3人以外は全員が当たりクジを引き当てて獲得した選手です。多くのスカウトが間違いないと判断した選手が多く集まっていることになります。


荻野は24歳で入団以降、春先にすごい成績を残すのですが、気づいたら怪我でいなくなっているという印象がありました。それが、33歳で迎えた10年目の2019年シーズンに突如、キャリアハイの好成績(初の規定打席に到達してOPS.842)を残します。このような選手はあまり記憶にないので驚きでした。


松永・石川・中村の3人はそれぞれ、セットアッパー・エース・正遊撃手に育ちました。ものすごく派手な成績を残しているわけではないのですが、確実にチームの柱です。


さてそれ以外はというと、さびしい数字が並びます。大型左腕の木村は期待外れ、伊志嶺は1年目こそ規定打席に到達するのですが、2年目以降は突き抜けて成長していくことができませんでした。藤岡こそは間違いのない逸材だと思ったのですが、4年目以降に完全に失速。甲子園のスターだった平沢、外れ1位ながら5球団が競合した佐々木千隼も厳しい。


嫌な流れを断ち切りたいのが、安田と藤原の高卒ドラ1野手。安田は今季はシーズン途中から四番に固定されて我慢の起用が続いています。藤原もシーズン終盤に複数選手の新型コロナ感染による大量の選手の入れ替えを機に昇格後、好調な打撃をみせています。また、佐々木朗希を早く一軍で見たいのはマリーンズファンだけではないでしょう。この3人が順調に成長すれば、すごいチームになりそうです。