ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

ドラフト1位指名<オリックスバファローズ編>

今回見ていくのは、オリックスバファローズの1位指名です。

2008 甲斐    0
2009 古川   62.1
2010 駿太  352
2011 安達  673
2012 松葉  594.1
2013 吉田一 306
2014 山崎  235.2
2015 吉田正 471
2016 山岡  465.1
2017 田嶋  118.1
2018 太田    0
2019 宮城

 

1P=1安打=1回とすると、ドラフト1位指名選手が獲得したポイントは、トータルで3278Pになります。
野手4人に対して投手8人と、標準的な比率です。バファローズのドラフトというと、とにかくクジ運が悪いというイメージがあります。この中ですと、クジを当てたのは二球団競合だった田嶋のみです。駿太はドラフト史上初の「外れ外れ外れ1位」として話題になりました(×大石 ×伊志嶺 ×山田哲人 大石と伊志嶺は惜しくないですが、山田哲人は惜しかったですね…最初から単独で行っておけば一本釣りできたのに…)。ところが、クジを当てまくっているマリーンズとポイント的には大差ないのがおもしろいところです。


甲斐と古川は鳴かず飛ばずでした。駿太は辛抱強く起用され、かなりのチャンスを与えられたと思いますが、覚醒の気配はみせないまま10年目のシーズンを迎えています。打撃はともかく守備はうまかったのですが、その守備もとうとう衰えをみせています。そろそろ見切られそうな気がしますね。


安達は潰瘍性大腸炎を患いながら、遊撃手のレギュラーとしてチームを支え続けています。今季は32歳、このくらいの年齢で遊撃手をやっていると守備が衰えてくるものですが、安達はまだまだ堅実な守備力を維持しています。


松葉は入団から5年間ローテを守り、特に2年目には8勝1敗の好成績を残すのですが、そこから突き抜けることができず、徐々に消えていきました。ドラゴンズに移籍後、今季はチームのローテに定着しています。吉田一将はリリーフに転向後、毎年ブルペンを支えていますが、それほどの安定感は感じません。山崎は同じ左腕の松葉と印象が重なります。今季はローテに定着しており、良いときはすごい安定感なのですが、シーズン通しては活躍できない印象。この3人が期待通り育っていかないのはチームとして誤算でしょうね。


吉田正尚は今やチームの顔。小柄ながら厚みのある肉体のスラッガーというイメージを持っていましたが、今季の成績(これを書いている時点で、打率.355あります)はイチローのようになっています。予想外の方向で成長を遂げていますね。山岡は山本と並ぶチームのダブルエースの一角。田嶋は故障に悩まされているイメージがありましたが、今季はローテに定着しています。左腕エースとしてさらに成長してもらいたいです。


太田は今季1軍で3本塁打を放ちました。将来の三遊間レギュラー候補は間違いないでしょう。ゆくゆくはチームの柱になりそうです。宮城も高卒1年目で既に1軍のマウンドを踏みました。この2人が吉田山岡田嶋に続いていけば、魅力あるチームになりそうです。