ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

2017年ドラフト<千葉ロッテマリーンズ編>更新版

以前、マリーンズの2017年ドラフトについて、このような記事を書きました。

 

koryusai.hatenablog.com

 

上記記事は18-19年シーズン2年分のみに基づいた評価でしたので、20年シーズンの結果を反映させ、3年分の成績で再評価を試みたいと思います。どのような選手が伸びてきたのでしょうか。
選手名の横の数値は、20年シーズン終了までの通算成績、横の数値は20年シーズンで積み上げた数値です。

 

外れ 清宮幸太郎
1位 安田尚憲  95 +87
2位 藤岡裕大 261 +72
3位 山本大貴  16.2 +13.2
4位 菅野剛士  94 +58
5位 渡邉啓太  28  +0
6位 永野将司  23 +15
育1 和田康士朗 12 +12
育2 森遼大朗   0

 

1P=1安打=1回とすると、この年のドラフトはトータルで529.2Pになります。


1位の安田は、高卒2年目の昨季には一軍昇格することなく、ファームでじっくりと腕を磨き、ファーム本塁打王打点王のタイトルを獲得します。3年目の今季はいよいよ一軍を本格的に経験しました。積み上げた成績は、446打席でOPS.647(打.221 出.326 長.321)の本塁打6本です。清宮(226打席でOPS.623)と大差ないんじゃないかと思われた方もいるかもしれません。しかし、清宮の成績はシーズン通してこのくらいであったのに対して、安田は6月に適応に苦しみ絶不調、7月に好調、8月に並み、9月に好調で、10月以降は息切れして不調と、波がありました。スタミナアップとペース配分の工夫がなされれば、さらに成績を上げていけそうな気がします。一軍でフルシーズンを戦ったことは大きな自信になるはずですので、新シーズンの活躍に期待ができそうです。


代わって心配なのは、2位の藤岡。大卒1年目から遊撃手のレギュラーですが、1年目からのOPSの推移は.599→.658→.624と、打撃が伸び悩んでいます。かといって藤岡以外にこのポジションが務まる選手がおらず、彼を起用せざるをえないというのが、マリーンズの弱み。昨ドラフトでは3位で小川龍成という内野手を獲得しましたので、新シーズンではポジション争いになりそうです。


昨季のファーム成績が好調だったのが、4位菅野。今季は開幕こそファームでしたが、7月からレギュラーに定着、275打席でOPS.748を記録しました。また、育成1位の和田は代走守備固め要員ながら23盗塁(3盗塁死)を記録。一軍に欠かせない存在になっています。