ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

2017年ドラフト<読売ジャイアンツ編>更新版

以前、ジャイアンツの2017年ドラフトについて、このような記事を書きました。

 

koryusai.hatenablog.com

 

上記記事は18-19年シーズン2年分のみに基づいた評価でしたので、20年シーズンの結果を反映させ、3年分の成績で再評価を試みたいと思います。どのような選手が伸びてきたのでしょうか。
選手名の横の数値は、20年シーズン終了までの通算成績、横の数値は20年シーズンで積み上げた数値です。

 

外れ 清宮幸太郎
外れ 村上宗隆
1位 鍬原拓也  53.2  +7
2位 岸田行倫  13   +13
3位 大城卓三 201   +74
4位 北村拓己  17   +17
5位 田中俊太 108   +18
6位 若林晃弘  93   +36
7位 村上海斗   0
8位 湯浅大    0
育1 比嘉賢伸   0
育2 山上信吾   0
育3 笠井駿    0
育4 田中優大   0
育5 広畑塁    0
育6 小山翔平   0
育7 折下光輝   0
育8 荒井颯太   0

 

1P=1安打=1回とすると、この年のドラフトはトータルで485.2Pになります。


1位の鍬原は、ドラ1の期待に応えられることなく、3年目のシーズン終了と共に育成契約になりました。1位がこれだと失敗感がでてくるのが普通ですが、2~6位までなかなか魅力的な野手が揃い、悪くないのがこのドラフトです。


阿部慎之助の後継者探しのため、2位3位と続けて捕手が指名されました。どちらか1人はモノになってくれればという思いだったかもしれませんが、どうやら2人ともモノになりそうな気配です。2位の岸田は19年シーズンのファーム成績が好調でしたが、今季は1軍で第3捕手としての居場所をつかみ、OPS.782の好成績を残しました。3位の大城は今季も正捕手として活躍、OPS.751の好成績を残し、ベストナインにも選ばれました。これに炭谷を加え、充実した体制が整ったジャイアンツ(小林が第4捕手ですから)。レベルの高いレギュラー争いになりそうです。


4位の北村は19年シーズンのファーム成績が好調でしたが、今季はいよいよ一軍での経験を積み始め、OPS.659の成績を残しました。二塁は吉川がファーストチョイスであり出番は多くありませんが、もう少し出番を与えて成長を促したい選手です。6位の若林は二塁に加えて外野でも起用され、OPS.631を記録。便利屋感が強いですが、外野手の高齢化が進んでいますので出番は増えそうです。


5位の田中は今季は一軍でOPS.714の成績を残しているのですが、チームとしては北村や若林の方にポテンシャルを感じたのでしょうか。梶谷のFA移籍の人的補償としてベイスターズへの放出が決まりました。(15年ドラフト5位の山本もタイガースに放出されており、内野手の整理が進みましたね。)