ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

2021年ファーム成績<阪神タイガース編>

本日は、ウエスタン首位のタイガースのファーム成績を見ていきます。

まずは、野手ファーム成績からです。ファームで今季、150打席以上与えられた選手を、名前・開幕時での年齢・打席数・OPS・BB/Kの順に記載しており、打席数の順でソートしています。

髙山  27 351 .544 .533
小野寺 23 303 .840 .846
小幡  20 277 .697 .619
井上  19 275 .772 .158
遠藤  19 267 .581 .316
板山  27 244 .784 .765
島田  25 228 .906 .893
江越  28 201 .760 .190
長坂  26 193 .559 .467
陽川  29 181 .817 .511
髙寺  18 157 .510 .607
榮田  22 129 .737 .609

 

目を引くのは小野寺(19年育1)と島田(17年4位)ですね。

小野寺は打率.315でファーム首位打者のタイトルを獲得しました。2年目の今季は4月に支配下登録を勝ち取ると、一軍でもスタメン起用を経験しています。糸井や陽川を差し置いての起用ですから、かなり評価されていることがうかがえます。

島田は小野寺と互角の打力で、こちらは21盗塁でファーム盗塁王のタイトルを獲得しています。

右打ちの小野寺と左打ちの島田、この2人が外野の若手期待枠でしょうか。髙山(15年1位)江越(14年3位)陽川(14年3位)板山(15年6位)あたりはそろそろ首が涼しくなってきました。

内野と捕手ではそれぞれ、小幡(18年2位)と榮田(20年4位)に期待です。小幡は一軍でOPS.700以上を記録しています。将来的にはショートのレギュラーを期待したいですね。榮田は藤浪を好リードするところもみせており、攻守ともに期待ができそうです。

また、ファンからの期待が高いのは、井上(19年2位)でしょうか。本塁打9本でチーム最多本塁打ですが、選球眼がまだまだ悪い。

 

続いて、投手ファーム成績です。ファームで今季、150打者以上与えられた選手と、その他、私に注目している選手を、名前・開幕時での年齢・打者数・防御率・K/BBの順に記載しており、イニング数の順でソートしています。

西  19 372 4.11 1.63
村上 22 334 2.23 3.26
二保 30 309 3.04 3.69
中田 38 221 5.81 1.53
牧  21 203 3.31 1.71
浜地 22 185 3.40 4.00
齋藤 26 173 2.72 2.06
藤浪 26 168 2.97 2.29
佐藤 22 153 5.71 1.30
及川 19 147 2.72 2.90
尾仲 26   98 1.37 4.57

 

西純也(19年1位)と村上(20年4位)の2名が規定投球回に達しています。

西は入団時には帽子を振り落とすくらい激しい首振りのフォームでしたが、昨秋からフォーム改造に取り組み、シンプルなフォームに修正。今季は一軍で2回の先発で1勝1敗と、プロ初勝利も経験しました。その後、球威不足を認識したのか、再びプロ入り時のフォームに戻しています。結果として、球速は上昇して平均150キロほどになっていますが、制球は犠牲にしています。このフォーム回帰は吉と出るか凶と出るか。

村上は投手としては小柄(174cm)で平均球速は141キロほどと、制球力が生命線です。10勝(1敗)、防御率2.23、奪三振75と、ウエスタンリーグの投手三冠の成績を残し、優勝に大きく貢献しました。これだけの成績ですと当然一軍にも呼ばれるのですが、緊張で本来の力を発揮できず、2先発で防御率16.88と一軍では結果を残すことはできませんでした。一軍でビハインド展開で投げる中継ぎを経験させてはどうか…と思ったのですが、あくまで先発として育成するようですね。

既に一軍でセットアッパー起用が続いている及川ですが、先発起用されたファームでの成績はご覧のとおりです。この先はどちらでやっていくのでしょうか。

特別に掲載したのですが、尾仲が期待できそうな成績を残しています。一軍で使ってもよいと思うのですが、この成績で呼ばれないのは何か理由があるのでしょうか。