ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

2020年ドラフト<埼玉西武ライオンズ編>

この年のライオンズの指名は以下の通りでした。
(選手名の横の数値は、2021シーズン終了までの通算成績になります。)

 

外れ 早川隆久
1位 渡部健人  1安打
2位 佐々木健  8.2回
3位 山村崇嘉  0安打
4位 若林楽人 40安打
5位 大曲錬   4回
6位 ブランドン20安打
7位 仲三河優太 0安打
育1 赤上優人  0回
育2 長谷川信哉 0安打
育3 ジョセフ  0安打
育4 豆田泰志  0回
育5 水上由伸 27回

 

1P=1安打=1回とすると、この年のドラフトはトータルで100.2Pになります。1位は左腕エースを求めて早川を指名するのですがこれは外れ。すると一転して、いかにもライオンズの好きそうな長距離砲の渡部を指名します。出ているポイント数は(同じ年の他球団に比べると)少ないですが、一芸のある個性的な選手が集まった感じがあります。


まず1位は将来の四番候補の渡部、一軍でも1安打をホームランで記録し派手なデビューを飾り、ファームでは本塁打王打点王の2冠を獲ります。ファームでのスタッツの方はというと、opsは.771ながら打率.228でBB/Kは.260と、まだまだ確実性は低い。チームは中村剛也や山川を育てた経験から、このタイプの育成には自信があると思いますので、来季に期待です。


2位の佐々木は大卒社会人左腕の即戦力候補。だったのですが、先発して先頭打者に頭部死球を与えて危険球退場(NPB史上初)、Covid-19感染防止ルール違反で謹慎処分と、波乱の多いルーキーイヤーになりました。同じく、ドラ2・大卒社会人・左腕ということで、何かとタイガースの伊藤将司と比べられてしまいますね。


4位の若林は開幕を一軍で迎えると4月からは1番で起用され、二カ月でops.729で20盗塁とレギュラーに定着したかに思えました。しかし、5月末の試合で左膝前十字靭帯損傷の大怪我を負ってしまいました。怪我さえなければ新人王候補だったので、もったいないですね。


6位のブランドンは既に一軍で3本塁打を記録、ファーム成績はops.841でBB/K.611と、1位の渡部よりも早くNPBに適応しています。同じ年のドラフトで主軸候補の打者を2人も獲れたのはおいしい。


育成からは育5の水上が5月に早くも支配下契約をゲット。中継ぎとして0勝1敗4ホールドで防御率2.33を記録しています。