ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

2019年ドラフト<阪神タイガース編>更新版

以前、タイガースの2019年ドラフトについて、このような記事を書きました。

 

koryusai.hatenablog.com

 

上記記事は20年シーズン1年分のみに基づいた評価でしたので、21年シーズンの結果を反映させ、2年分の成績で再評価を試みたいと思います。どのような選手が伸びてきたのでしょうか。
選手名の横の数値は、21年シーズン終了までの通算成績、横の数値は21年シーズン単年で積み上げた数値です。

 

外れ 奥川恭伸
1位 西純矢    8   +8
2位 井上広大   1   +0
3位 及川雅貴 39 +39
4位 遠藤成    0
5位 藤田健斗   0
6位 小川一平 42.1  +21.1
育1 小野寺暖 12  +12
育2 奥山皓太   0

 

1P=1安打=1回とすると、この年のドラフトはトータルで102.1Pになります。1位から5位まで高校生の指名ということもありますが、数値が伸びてきません。


1位の西は、一軍で二度の先発で1勝1敗とプロ初勝利を記録しました。しかし、ファーム成績は防御率4.11でK/BB1.63と、かなりの伸び悩みを見せています。フォームがまだ定まっておらず、奥川と比べるのは酷なのですが相当に育成が難しい素材です。


2位の井上は8月に骨折し、今季は一軍での出場がありませんでした。ファーム成績はops.772でBB/K.158と、まだまだ一軍が遠そうな雰囲気です。こちらも西同様に、育成が難しそうですね。


西よりも早く一軍に定着したのは3位の及川です。本来はファームでじっくりと先発型として育成したいところですが、リリーフの岩貞がピリッとしないというチーム事情からセットアッパーに抜擢され、39登板で防御率3.69、2勝3敗10Hを記録しました。高卒2年目にしてはよくやってるというところですが、セットアッパーを任せるほどの安定感は正直ありません。


6位の小川は8月に一軍昇格すると、19登板で防御率2.95、1勝0敗2Hを記録しました。及川よりはこちらのほうにセットアッパー適性を感じます。


育1の小野寺は、ファームでops.840のBB/K.846と素晴らしい成績を残し、首位打者のタイトルを獲得しました。この結果を受けて矢野監督もかなり我慢して一軍で起用しましたが、一軍ではops.500に終わってしまいます。一軍の壁にぶち当たった格好ですが、ここを乗り越えることができるかどうか。