ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

2019年ドラフト<野手ファーム成績編>

12球団中、6球団を見てきたところですが、ここで、野手ファーム成績をまとめておこうかと思います。
ファームで2020年シーズンに約150打席以上与えられた選手を、名前・球団・打席数・OPS・BB/Kの順に記載しており、BB/Kの値でソートしています。
BB/K、つまり1回三振するまでに何個の四球を取るかを示す数値で選球眼の指標ですが、この数値が高いほど1軍で通用する可能性が高いと言われています。(OPSが高くてもBB/Kが低くミスの多い選手は、「二軍の帝王」化する可能性が高いです。)

 

<高卒選手>
黒川 楽天 2位 248 .755 .629
木下 広島 育2 201 .547 .545
武岡 ヤク 6位 277 .591 .518 
石川 中日 1位 238 .754 .491
川野 西武 4位 176 .682 .488
長岡 ヤク 5位 268 .585 .479 
岡林 中日 5位 236 .679 .395 
韮澤 広島 4位 236 .547 .367 
井上 阪神 2位 280 .698 .302
紅林 オリ 2位 338 .550 .277 
森  De 1位 207 .540 .250 
遠藤 阪神 4位 178 .444 .226 
菊田 読売 3位 149 .498 .161
上野 ハム 3位 175 .407 .135

 

イーグルスの黒川が優秀な成績です。本塁打も6本打っています。ゆくゆくは1軍で二塁手のレギュラーになってくれるんじゃないかという期待が高まります。
3球団競合ドラ1の石川は、さすがのOPSですが、選球眼の方はまだまだ1軍レベルに達していませんね。本塁打は3本ですので、大砲タイプというよりはアベレージタイプなのかもしれません。
本塁打という点では、タイガースの井上。9本塁打を打っています。が、選球眼が低い。彼に期待されているのは本塁打だと思いますので、長打狙いの姿勢を変えずに選球眼を磨きたいところですね。
また、カープの木下も7本塁打を打っています。まだ育成選手で支配下登録を目指す段階ですが、選球眼が良さそうなので今後の成長に期待がかかります。
森と紅林は、共に次世代の遊撃手として期待されていますが、まだまだという感じ。

 

<高卒社会人選手>
佐藤 SB 1位 194 .652 .190

 

ドラ1の佐藤直樹ですが、全く物足りない成績です。高卒社会人なので、100%の即戦力を期待されていたわけではないでしょうが、それにしても心配な成績です。

 

<大卒選手>
大下 オリ 育6 204 .663 .800
蝦名 De 6位 128 .955 .870
片岡 ハム 7位 202 .572 .528 
柳町 SB 5位 196 .817 .526 
福田 ロッ 5位 214 .594 .481 
小野寺 阪神 育1 144 .562 .435 
宇草 広島 2位 236 .697 .294 
髙部 ロッ 3位 179 .789 .212

 

少ない打数ながらずば抜けた成績を残したのは、ベイスターズの蝦名。ファームではやることがないくらいの成績を残しました。また、バファローズの大下は優秀な選球眼を見せました。9月14日に支配下登録され、一軍デビューも果たしています。その他には、ホークスの柳町は素晴らしい成績ですね。ドラ1の佐藤よりもずっと期待できそうな感じがします。

 

独立リーグ経由選手>
岸  西武 8位 177 .761 .714
樋口 ハム 育2 200 1.092 .476

 

ライオンズの岸が優秀ですね。ファイターズの樋口は選球眼は今一つながら、これだけ打てるのは魅力。9月22日に支配下登録されました。もう若くはありませんので、来季は一軍でアピールしなければなりませんね。