ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

2021年ファーム成績<広島東洋カープ編>

本日は、ウエスタン4位に終わったカープのファーム成績を見ていきます。

まずは、野手からです。今季、150打席以上与えられた選手を、名前・開幕時での年齢・打席数・OPS・BB/Kの順に記載しており、打席数の順でソートしています。

木下  19 292 .612 .256
韮澤  19 278 .654 .400
正随  24 270 .822 .373
矢野  22 237 .579 .560
メヒア 28 226 .755 .333
宇草  23 217 .752 .286
中村奨 21 189 .641 .371
クロン 28 177 .750 .273
羽月  20 176 .792 1.40
堂林  29 174 .842 .289

 最も期待のできる成績を残したのが、羽月(18年7位)。打撃だけでなくリーグ2位の20盗塁の俊足も魅力です。本職は内野ですが出場機会を増やすために中堅守備にチャレンジしています。今季は4月に一軍でスタメン起用されて月間OPS.888の好成績を残すのですが、PCR検査陽性に骨折と、波乱のシーズンを送っています。来季は落ちついてスタメン定着を目指したいところです。

 正随(18年6位)はリーグ2位の11本塁打を放つ長打力が魅力の外野手。一軍では鈴木や西川との争いになるわけで、スタメン定着への壁は厚いですが、来季はもっと一軍で見たい選手です。

 

続いて、投手です。ファームで今季、150人以上の打者と対戦した選手を、名前・開幕時での年齢・対戦打者数・防御率・K/BBの順に記載しており、対戦打者数の順でソートしています。

中村祐 25 345 2.85 3.21
矢崎  26 318 2.92 1.43
遠藤  21 277 6.16 3.14
野村  31 268 2.77 2.26
薮田  28 262 5.22 1.25
床田  26 237 5.04 2.73
一岡  30 171 3.51 1.69
岡田  27 165 4.71 0.79
今村  29 159 2.78 1.94
田中  20 157 4.46 1.23
ネバラ 28 151 5.35 1.08

 野村、薮田、床田、岡田のような先発、一岡や今村のような中継ぎ、一軍経験が豊富な名前が並ぶあたりが、カープの苦しさを表しています。全体的に年齢が高めで、若手の育成というよりは、復調して一軍復帰を目指す場となっています。それにしても岡田の制球力は心配です。

 中村祐(13年5位)が規定投球回に達しましたが、一軍は3先発で防御率11.08と結果を出せませんでした。6月以降に一軍出場がありませんので、もう少し使ってもよかったのではないかと思うのですが・・・矢崎(16年1位)もかなり起用されていますが、こちらは制球力が不足。年齢を考えるとこの2人はそろそろ正念場です。

若手で期待したいのは遠藤でしょう。20年シーズンは一軍で19先発したのですが、今季は調子を崩し、ファームでも結果を出せていません。