ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

ドラフト3位指名<オリックスバファローズ編>

今回見ていくのは、オリックスバファローズの3位指名です。

  

2008 西 1391.2
2009 山田 173
2010 宮崎 139
2011 佐藤 285.2
2012 伏見  82
2013 若月 216
2014 佐野  25
2015 大城 287
2016 岡崎   2
2017 福田 201
2018 荒西  51.2
2019 村西

 

1P=1安打=1回とすると、ドラフト3位指名選手が獲得したポイントは、トータルで2854Pになります。バファローズはBクラスが多かったので、2位指名は有利である一方、3位指名は不利になるはずなんですが、高ポイントが出たのは3位指名の方です。


まずは、西。高卒3年目でローテ入りするといきなり2ケタ勝利。以降、毎年安定した成績を残しています。フォーシームの球速は140キロを少し超える程度なのですが、横変化の揺さぶりと制球力で勝負する投手。セリーグにも順応し、タイガースへの移籍は成功のようです。


続いて、佐藤。大卒、社会人を経て入団し、2年目にはセットアッパーとして67登板で防御率1.73、3年目には67登板で防御率1.09と、圧倒的な成績を残しました。ところが4年目から成績が低下。わずか6年間で引退しました。活躍した期間は短かったですが、印象的な選手です。


野手の方は、まず2人の捕手。若月は高卒3年目で抜擢され、正捕手であった伊藤光よりも多い出番を与えられます。その後も打撃には目をつぶって起用され続け、堅実な守備力を武器に正捕手になります。伏見は大卒6年目でブレイクしますが、7年目でアキレス腱断裂の大怪我を負ってしまいます。8年目の今季は復活し、正捕手の若月とほぼ同じ頻度で起用されました。若月よりも打てるところが魅力ですね。打撃型の捕手である頓宮という期待株がいるので、2人の地位は安泰ではありません。正捕手争いが激化しているということは、チーム力が上がってきているということでしょう。


続いて、2人の内野手。大城は、2年目にレギュラーとして出場し始めますが、扱いとしては、正遊撃手の安達の不在時の遊撃手、または、二塁手。守備は堅実ですが、打撃はイマイチというキャラですね。福田は大卒、社会人を経て入団すると1年目から二塁手のレギュラーとして出場し始めます。打撃の方は、パワーはありませんが選球眼に優れて高い出塁率を誇ります。チームとしては、安達(遊)&福田(二)が基本形ですが、どちらかが出られないことが多いので、二遊どちらもできる控えの大城もかなり起用が多いという状況です。このポジションは、太田と紅林という若手期待株が入ってきていますので、捕手同様、今後のレギュラー争いは激しそうです。