ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

2020年ドラフト<集計編>

さて、チーム毎に振り返ってきた2020年ドラフトですが、獲得ポイント順に並べると次の通りとなります。(ポイントの横は、獲得した主要選手です。カッコ内はまだ1軍で目だった結果は出していないものの、期待値の高い選手です。)

 

阪神 391   佐藤輝・伊藤将・中野(榮田・村上)
De 178   牧
ハム 171   伊藤大(五十幡・今川)
広島 157.1 栗林・森浦・大道
楽天 155   早川
ロッ 121   鈴木・河村(中森)
西武 100.2 (渡部・若林・ブランドン)
ヤク  55.1 元山(内山)
オリ  17.2 (山下・元・来田・中川颯)
中日  16   (髙橋・森)
読売   8   (平内・山崎伊)
SB   0   (井上)

 

この年は新型コロナウイルスの感染拡大で、春夏の高校野球を始めとした多くの大会が開催されなかったため、スカウティングのデータが乏しいという特殊事情の元、ドラフトが行われることとなりました。
即戦力投手が多いという前評判通りに上位指名を行うチームが多かったのですが、地元志向のドラゴンズ、高校生偏重のバファローズとホークスといった、興味深い傾向も見えました。
ドラフトから1年が経ちましたが、これほどまで即戦力が豊富だった年は記憶にないというくらいに即戦力が充実したドラフトだったといえます。


そんな中でも、即戦力を3人確保することに成功したタイガースは大成功といえそうです。主軸打者になりうる佐藤輝だけでなく、計算できる先発の伊藤将に、ショートのレギュラーにして盗塁王の中野と、ルーキーがチームの首位争いの原動力になりました。また、期待株でも捕手の榮田と、ファーム三冠の村上が控えているのも魅力です。


これに続いたのが、既に主軸打者の貫禄ある牧を獲得したベイスターズ、エース級投手の伊藤大・栗林・早川を獲得したファイターズ・カープイーグルスです。ここまでで挙がった名前だけ見ても、例年のドラフトとは異なる充実度が漂います。また、現時点でのポイントという点では一歩劣りますが、マリーンズの投手・ライオンズの野手は来年からの活躍が計算できそうです。


スワローズは1位2位の即戦力のアテが外れてしまいまいしたが、将来の正捕手候補の内山と、ショートのレギュラー候補の元山をしっかりと獲得できたのは好印象。下4チームは即戦力の獲得はしていませんが、期待株は何人かいます。中でも近年、高卒でポテンシャルが高い選手を続々獲得して成功しているバファローズが、この年も多く期待株を獲得しているのは、さすがですね。