ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

ドラフト2位指名<集計編>

さて、チーム毎に振り返ってきたドラフト2位指名ですが、獲得ポイント順に並べると次の通りとなります。1チームの平均値は2008、選手1人の平均値は184となりました。

 

広島 3394
楽天 2948.1
西武 2701.1
ヤク 2485
ハム 2401
De 2152
SB 1759.2
中日 1459.2
ロッ 1396.1 
オリ 1320.1
読売 1049.2 
阪神 1029

 

こちらが、獲得した主要選手です。投手を黒、野手を青で記載しています。

広島 堂林菊池鈴木・九里
楽天 美馬・則本
西武 野上・牧田・山川
ヤク 小川・西浦
ハム 西川・加藤
De 加賀・三嶋・石田・神里
SB 柳田・森・高橋礼 
中日 又吉・京田
ロッ 大谷・藤岡 
オリ 比嘉・東明
読売 宮国・今村・畠 
阪神 北條・髙橋遥

 

ドラフトで最も注目されるのは1位指名だと思うのですが、2位指名というのは1位指名とはまた違った妙味のある指名順位です。まず、ドラフト前に1位指名候補といわれながら1位指名はされなかったという選手がまだ残っているということ。こういう選手は1位指名に至らなかったそれなりの理由、わかりやすい欠点・不安材料が何かあるものですが、思わぬポテンシャルを秘めている可能性もあります。次に、ウェーバー方式で下位チームから順番に指名できるということ。つまり、弱いチームが絶対有利です。


トップのカープは、3394ポイントを獲得しました。ドラフト1位指名で1チームが獲得したポイントの平均が3323でしたから、カープの2位指名は、並みのチームの1位指名と同じくらいの価値があったということです。1位指名で獲得した主要選手はは大卒の即戦力投手がほとんどでしたが、2位指名では野手の主要選手を獲得しています。チームつくりにはっきりした方針の存在を感じます。


イーグルスはチームが弱かった時代に、2名の名投手を獲れたのが大きい。ウェーバー方式の利点をうまく生かしました。


ライオンズもカープと似た方針を貫くチームですが、ここは1位に続いて2位でも投手の獲得が目立ちます。1位で森・2位で山川を指名した2013年は異例でした。


スワローズは小川、ファイターズは西川の存在が大きくポイント獲得に貢献しましたが、アタリ率に関してはそれほどのものは感じません。対して、ベイスターズは4人も主要選手を獲得できています。


ホークスは強豪チームなので2位指名はかなり不利になるのですが、それでも良い選手をしっかり獲得できているのは立派。(その分、1位指名はそれほど良くなかったのですが。)ジャイアンツも同じく不利になるのですが、投手3人の確保はまずまずなのではないでしょうか。


ドラゴンズとマリーンズは、正遊撃手をこの順位で確保しました。


タイガースも残念なのですが、最も残念なのは、バファローズ。Bクラスが多かったため早く指名できるというメリットをほとんど生かせず、本当にヘタクソな指名でした…。とはいえ、18年19年に、タイガースは小幡・井上、バファローズは頓宮・紅林と、ポテンシャルの高そうな素材を獲得していますので、ファンは今後に期待できそうです。