ドラフトの通信簿

NPBドラフトにおける、各球団の指名結果を採点します。

ドラフト2位指名<広島東洋カープ編>

今回見ていくのは、広島東洋カープの2位指名です。

  

2008 中田  244
2009 堂林  327
2010 中村  175.2
2011 菊池 1117
2012 鈴木  670
2013 九里  534 
2014 薮田  224.1
2015 横山   26.1
2016 高橋   21
2017 山口   26
2018 島内   28.2
2019 宇草

 

1P=1安打=1回とすると、ドラフト2位指名選手が獲得したポイントは、トータルで3394Pになります。


侍ジャパンにも参加した二名の野手が光ります。 まずは、菊池。二年目から二塁手のレギュラーに定着すると、広い守備範囲と強肩で一気に全国区の選手になりました。また、出塁率は高くないものの思い切りのよい打撃で、意外な場面での本塁打が印象的です。カープの三連覇に「タナキクマル」の一角として大きな貢献がありました。


続いて、鈴木誠也。高卒で三年目から存在感を見せ始めると、四年目に一気にブレイクして「神ってる」と言われた活躍を見せました。今ではNPBの最強打者の一人ですね。順調にいけばMLB行きも視野でしょう。


この二名ほどのポイントではないですが、人気が高いのが堂林。高卒三年目に大抜擢されると、我慢の起用で144試合の出場を経験します。ところがなかなかブレイクできず、翌年、翌々年と成績を落とし、いつしか忘れられた存在になっていきました。それが今シーズンは突如覚醒してレギュラーになっています。今年の成績を「確変」と呼ばせない、来年度以降の継続的な活躍に期待したいですね。


投手の方では、九里ですね。エース級とまではいきませんが、毎年必ずローテ入りしてくれる信頼のできる投手です。毎年2ケタ勝利に少し届かない惜しい成績なのですが、今年は2ケタ勝てるでしょうか。


その他の投手は、ちょっと頼りない。薮田が思ったより伸び悩んだのと、即戦力のはずだった横山が鳴かず飛ばずだったのが痛い。さらに、高橋と山口は高卒入団で時間がかかる素材とはいえ、まだ出てこない(高橋はトミージョン手術まで受けています)。このあたりの伸び悩みによるブルペンの弱体化が、今年のカープの苦戦の原因でしょう。島内は高い奪三振能力を誇るリリーフですが、より信頼感を高めていってほしいという期待がかかります。